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 フランス・パリでは、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、都市封鎖が55日続いた。フランス文学者の海老坂武さんは、パリの友人宅で、この期間を過ごした。国内の死者数が2万人を超え、異常な緊張感に包まれた街で何が起きていたか。封鎖の緩和が始まった5月11日の朝、その目に映ったフランスの人々や社会について寄稿してもらった。

拡大する写真・図版人気のないバスチーユ広場=3月25日、パリ、海老坂武さん撮影

 えびさか・たけし 1934年生まれ。サルトルをはじめ訳書多数。70年代のパリ滞在をもとにした『パリ|ボナパルト街』などの著作がある。

 何という変化か。昨日まではさびれた田舎町のようだったパリ。車が数珠つながりになって信号待ちをしている。そして激しい人の往来。五月十一日、段階的になされる封鎖解除の第一日、午前十時のバスチーユ広場。

 この二カ月半、私は広場に近い友人夫妻の家で居候生活をしてきた。三月十七日に始まった都市封鎖、薬局、食料品店、スーパー、キオスクなどをのぞいて店舗のシャッターはすべて下ろされた。人間の交流は禁止され、近くに住む家族を訪れることも、住居を別にする恋人たちが会うこともできなくなった。誰もが巣籠(ご)もりを強いられていた五十五日。

拡大する写真・図版スーパーマーケットの前に1メートル以上の間隔を空けて並ぶ人たち=4月3日、パリ、海老坂武さん撮影

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