[PR]

 政府は14日、新型コロナウイルス感染拡大を受けて全国に拡大した緊急事態宣言について、鳥取県など39県で宣言を解除した。ただ、都道府県間の移動をめぐっては引き続き自粛が求められ、県外客をターゲットとする県内観光業の回復は見通せていない。

 ゴールデンウィーク(GW)を終え、周辺駐車場の閉鎖を11日に解除した鳥取市の鳥取砂丘。例年、連休後は閑散期に入るというが、「それでも少ない」と鳥取大砂丘観光協会の山根弘司会長(60)。「解除になったからといって、すぐに客は戻らないだろう」と話す。

 国外や県外からの観光客が多い鳥取砂丘ではGW中、感染拡大防止のために、県外客が来県を控えるよう駐車場11カ所を閉鎖。土産店や飲食店など周辺店舗も自主休業を実施するなどし、入り込み客数(2~6日)を前年比1・3%の776人まで抑え込んだ。

 今回の解除を受け、一部の店舗では16日から営業を再開する予定だ。だが、営業再開することが批判の対象になるのではないかという懸念も強いという。「解除というものを、現場でどう捉えていいのか難しい」(山根会長)。

 境港市の水木しげるロードでは、水木しげる記念館が今月末まで休館、周辺店舗も8割が休業している状態が続いている。市観光振興課によると15日にも市の対策会議を開き、解除を受けた対応を協議するという。ただ、同課の担当者は「県外からの観光客がほとんど。感染症が完全に沈静化したといえない中で、どう呼び込んでいくかは判断が難しい」と話す。

 緊急事態宣言の解除を受け平井伸治知事は14日、報道陣の取材に応じた。「まずは一つ荷物を下ろすことができた。改めて県民のみなさんに感謝したい。解除により終わった感が出てはいけない。改めて地道な活動の協力を呼びかけたい」と述べた。(矢田文)