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 新型コロナウイルスの影響で2カ月以上、休校が続く小中学生に、給食の代わりとなる昼食を届けようという取り組みが岐阜県高山市内で広がっている。仕事が減った仕出し業者や昼食の準備に追われる家庭の負担を減らそうと、市内のまちづくり協議会が立ち上がった。

 8日午前11時過ぎ、高山市久々野町の割烹(かっぽう)若松では町内の子どもたち185人分の弁当が次々と詰められ、町内の公民館に運ばれていった。店を切り盛りする松下松寿(しょうじゅ)さん(53)は「メインの宴席がすべてキャンセルになっている中で、仕事をもらえてありがたい。利益はほとんどないが、地域の子どもたちに喜んでほしい」と話した。

 法事の減少や歓送迎会の中止、外出自粛で苦境に陥った飲食店を助けようと、久々野まちづくり運営委員会が企画。5月末までの毎週金曜日に業者を変えながら、子どもたちに弁当を届ける予定。1食550円だが、250円を委員会が負担する。

 この日の献立はカジキのフライや唐揚げ、ハンバーグなど。ご飯は自宅で準備する。久々野中3年の坂本凪紗(なぎさ)さんは「久しぶりに家のご飯じゃないから楽しみ」と話した。

 4月30日には、高山市立西小学校で350円の弁当の販売が始まった。西地区まちづくり協議会や西小学校のPTAが企画し、給食センターの栄養士も協力した。

 栄養の偏った昼食をとらせているとの声もあり、バランスのとれた弁当を5月末までの木曜日に販売する。西小の児童や保護者、中学生のきょうだいを対象に約300食を提供する。600円の弁当で、まち協が1食250円を負担する。

 この日のメニューは、ご飯に鶏肉のトマトソース煮、煮物などに牛乳がつく。小学1年の長女を通わせる落伏(おちぶし)麻衣子さんは「昼食をつくるストレスも感じていたので、バランスのとれた弁当はうれしい」と話した。まち協の大沢正孝会長は「休校と外出自粛が続いているので、地域で支え合うことが大事だ」と話した。(山下周平)