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 新型コロナウイルスに対応する休業要請の段階的解除に向けた大阪府の独自基準「大阪モデル」は、経験則をもとに分かりやすさを重視して設定した。全国に先駆けて明確な数値目標を掲げたことへの評価はあるが、感染症対策として十分に科学的な根拠があるとはいえず、制限解除には懸念の声も上がる。

 「大阪モデル」で掲げた三つの基準のうち、吉村洋文知事は重症病床の使用率にこだわった。使用率が最も高かったのは4月9日で112・5%。翌日は使える病床数が54床増えて86床となり、44・2%に低下し、同月24日以降は40%未満で推移した。その水準を広めにとって「使用率60%未満」なら「医療崩壊を防ぎつつ、社会経済活動を再開できる」(吉村知事)と判断した。

 もう一つの基準とした感染経路不明者の数からは、市中の感染状況を推計している。経路不明者(過去7日間の平均)は3月26日まで5人未満で横ばいだったが、その後は増加に転じ、4月15日には45・86人に達した。5月は10人以下で落ち着いてきた。5人を境に急増し、10人を境に減少傾向が続いたことから、それぞれの数値を解除と改めて休業・外出自粛を求める目安とした。

 三つ目の基準であるPCR検査件数に占める陽性者の割合(陽性率)は、千葉大大学院の樋坂(ひさか)章博教授らの論文をもとに「7%未満」と設定した。論文によると、陽性率が7%未満の国の1日あたりの死者数は、7%以上の国の15%程度だという。樋坂氏自身は、朝日新聞の取材に「(日本のように)検査数が人口の1%未満の状況では、陽性率が7%未満でも感染収束と判断していいかは分からない。感染者数などと組み合わせて総合的に判断するなら意味がある」と指摘する。

専門家の評価と懸念

 大阪モデルの策定に関わった府…

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