【いきもの目線】子羊@マザー牧場=2020年3月12日、竹谷俊之撮影
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 新型コロナウイルスの感染拡大防止で臨時休園している千葉県富津市のマザー牧場で、今春も羊の出産ラッシュがあった。羊は青草が生え、子育てに適したこの時季に合わせて出産する。3月中旬、飼育施設内で元気な姿を見せる子羊を360度カメラで撮影した。

 飼育小屋のシャッターを開けると、成羊と子羊が一斉に鳴き出した。甲高い子羊の「メエー」と、成羊のドスの利いた「ベェー」が入り交じる。

 あれ?ヤギも「メエー」だったような?

 牧場スタッフの榎繁さんは、羊よりもヤギの鳴き声が少し高い感じがするという。榎さんは「羊もヤギも声には個体差がかなりあるので、鳴き声だけで正確に聞き分けるのは難しい」と話す。一般的にヤギはあごひげがあり、短毛で粗く、体の線が細いという。羊はカールがかった体毛に長い尻尾がある。ただ、家畜用の羊はふんが付着し不衛生になるため、生後、断尾するという。

 牧草を入れたえさ箱に360度カメラを設置。しばらくすると子羊たちが近寄ってきた。時折、レンズフィルターが気になるのか、なめたり、かじったりするやんちゃな子羊もいた。

【動画】マザー牧場のスタッフが羊について解説=竹谷俊之撮影

 取材当日、午前中に生まれた赤ちゃんと母親が一緒にいた。赤ちゃんは立ち上がるのが精いっぱいで歩くのもふらふら。榎さんによると、羊や馬、鹿などの草食動物は肉食動物からすぐに逃げられるように、生まれて1~2時間で歩けるようになるという。また、羊の目は敵をいち早く認識するために瞳孔が横長になっている。視野は270~320度で、顔を動かさないで背後を確認できる。

 榎さんによると、羊は群れる性質があり、約1万年前から家畜化され、肉や乳、毛など人間の用途によって品種改良が行われてきた動物という。「群」「美」「養」など「羊」を使った漢字が多いのも、人間と関係が深いことを表している。

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 同牧場は9日から、動物たちや景色を車窓から眺める「ドライブスルーファーム」を開始。千葉県内ナンバーの車、または県内在住を証明できる人が対象で、決められたコースを周遊する。下車することはできない。詳細は、同牧場のホームページ(http://www.motherfarm.co.jp/別ウインドウで開きます)へ。(竹谷俊之)