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 新型コロナウイルスの影響で、活動が制限されている高校球児たち。夏の大会が開催されるかといった不安な思いを抱えつつ、それでも前を向き、チャレンジする姿が各地にある。

 城南(福岡)は7日、各自がウェブ会議システム「Zoom」を通じて、JICA海外協力隊の派遣先タンザニアから帰国している高校教師と交流した。全員で用意した質問に答えてもらう形で、発展途上国での活動に理解を深めた。

 《課題が見つかるということは、それにチャレンジできるということで、うれしいことだ》。主将の五十嵐重史(3年)は、こんな教師の言葉が胸に残った。「今こそ、そのような姿勢が大事だと思いました」

 3月2日から続いた休校中、部員はLINEなどで連係を確保。中野雄斗監督(29)はZoomを使って五十嵐ら各学年のリーダーとミーティングをした。タンザニアに赴いていた教師との交流もその流れだ。4月には、例えば「10年後の自分」といったテーマを監督が示し、各自が語る自己表現の場を2度設けた。

 「例年のように野球ができていれば、この時期に人生について考える余裕はないでしょう。でも、野球ができないのなら、考えてみてもいい」と中野監督。最近、大会で白星を重ねられていない進学校だが、「野球部にいたから学べた、いい大人になれたといえるチームでありたい」と、空白の時期を生かした。

 「10年後」のテーマでは、世界的なコロナ流行の中で考えが変わり、途上国の環境改善に関わりたいと話す部員もいたという。

 もちろん、野球そのものが大事だ。自主練習だけでは体力維持に限度がある。8日からは、全員参加のZoomで短時間ながらも強度な体力トレーニングに取り組み始めた。全体練習が再開したときに十分な量をこなすための下地作りだ。夜はグループに分かれてメッセージ交換ができる「Slack」でミーティング。今後に向けて士気を高めていく。(隈部康弘)