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 伝統的なスパイ戦だけでなく、技術や学術分野でも激しさを増す米国と中国の対立。米国で進む中国排除の動きは、米国自身にも跳ね返る。専門家たちの交流を閉ざすことは、世界の人材を引きつけてきた科学大国としての強みを損なう面があるためだ。

 15年5月、米ペンシルベニア州フィラデルフィアのテンプル大学物理学部教授、●(希の右側におおざと)小星(シーシアオシン)は自宅のドアをたたく音で目を覚ました。ドアを開けると、いきなり十数人がなだれ込んできて、銃を突きつけた。

 「FBI(連邦捜査局)だ。手を挙げろ」。●(希の右側におおざと)は容疑も告げられぬまま、妻子の前で手錠をかけられた。北京育ちの●(希の右側におおざと)は、幼い頃に体験した文化大革命を思い出した。

 容疑は、超伝導材料の開発に使うポケットヒーターと呼ばれる機器の設計図を中国に送ったことだった。しかし、送ったのはすでに発表された論文や技術ばかり。「ポケットヒーターはこの分野の研究者なら誰でも知っている。FBIは科学的知識がまるで無かった」と●(希の右側におおざと)は振り返る。同僚らも無実を証言し、4カ月後に司法省は起訴を取り下げた。

 中国系研究者への締め付けはトランプ政権下でさらに激しさを増す。

 ニューヨーク・タイムズによると、世界最大の研究費助成機関である米国立衛生研究所(NIH)は、FBIからの求めに応じ、大学や研究施設などに1万8千通の通知を送り助成する研究者の監視を強めるよう要請。71の研究機関で180人が知財窃盗の疑いで調査を受け、外国からもらった研究費を報告しなかったことを理由に10人以上が解雇されたり辞職したりしている。

中国系への締め付けは「行き過ぎ」との声も出ています。その実情を探りました。

 しかし、こうした締め付けに、…

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