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 新型コロナウイルスの影響で広がる在宅勤務。しかし、未就学児がいる場合、幼稚園や保育園の利用も制限され、育児との両立に悩んでいる保護者が多いことが当事者グループの調査で分かった。子どもが寝静まった深夜や早朝に仕事をせざるを得ないなど疲弊しており、「仕事も育児も」と求められる現状の改善を訴えている。

拡大する写真・図版都内の自宅で在宅勤務をする会社員。すぐに子どもに呼ばれるため、デスクで仕事をすることができない

つらさ訴えたいと当事者が調査

 首都圏で未就学児を育てる保護者らが緊急で立ち上げた「コロナ危機下の育児と仕事の両立を考える保護者有志の会」が13日、発表した。調査は、5月4日~10日、首都圏で未就学児を育てながら働く保護者を対象にインターネット上で行われ、1723件の回答を得た(有効回答1634件)。保育園や幼稚園が利用できなくなったことによる勤務上の影響や、在宅勤務と育児を両立する上での生活面の影響などを尋ねた。それによると、「在宅勤務中に仕事を中断して育児に当たっている」と答えた保護者は65%(複数回答)。深夜や早朝に仕事をしていると答えた人も37%いた(同)。自由記述では、「仕事が進まず、深夜にやることで体を壊しそう」「仕事と子育てを両立しようとするととんでもないストレスがかかるので、休業か退職せざるを得ないかもしれない。でないと虐待してしまいそう」などの声も上がっていた。

 また、「会社からは成果を求められるのに、仕事に集中できない」などの声も多く、自営業やフリーランスの場合、育児に時間が取られることで業務量が減り、収入に影響することを心配する声も目立つという。

 調査は、未就学児を育てながら在宅で働く保護者3人が「現状のつらさを多くの人と共有し、行政や企業に訴えたい」とSNS上で企画した。発起人の一人で、2歳の娘がいる都内の自営業、向山淳さん(36)は「在宅勤務自体を否定するつもりはないが、『仕事も育児もできる』という認識で進められるのはおかしい」と指摘。今後も在宅勤務を推進するなら、ベビーシッターの利用を公費で補助するなどの支援を強化する必要があると訴えている。(中井なつみ)