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 世界貿易機関(WTO)は14日、アゼベド事務局長が今年8月末に辞任すると発表した。保護主義を強める米国に翻弄(ほんろう)され、機能不全に陥った紛争処理手続きなどの立て直しに行き詰まった。新型コロナウイルスの影響で保護主義的な動きが広がる中、突然のトップ退場で、貿易のお目付け役であるWTOの混乱に拍車がかかるおそれがある。

 アゼベド氏の任期は来年8月までで、任期を1年残しての退任となる。同氏は14日の声明で、辞任理由を「個人と家族で熟慮の末」と説明。今後数カ月間で次の事務局長選挙を行い、後任に課題を引き継ぐとした。今年6月の閣僚会合がコロナ禍で来年にずれたため、早めにトップ交代して十分な準備期間を確保する意図があると説明した。

 WTOをめぐっては、中国を「途上国」扱いして優遇措置を授けるWTOルールに、米トランプ政権が反発。米国は昨年末、加盟国間の紛争解決の「最高裁」にあたる上級委員会の委員選任を拒み、上級委は機能不全に陥った。アゼベド氏は事態を掌握しきれず、苦しい立場に追い込まれていた。

 アゼベド氏は2013年、ブラ…

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