[PR]

 新型コロナウイルス対策で成果を上げた台湾が、18日から始まる世界保健機関(WHO)総会へのオブザーバー参加を国際世論に訴えている。しかし、総会からの排除の背景にある中国との対立は解ける兆しがない。世界が未曽有の危機に直面するさなか、国際対応の要となるWHOの活動になお政治が影を落としている。

マスク外交、各国も台湾支持へ

 「台湾はWHOや国連から不当に排除されてきた」

 米誌タイムの電子版に先月、蔡英文(ツァイインウェン)総統の寄稿が掲載された。WHO総会への参加実現に向け、台湾はその後も国際社会へのアピールを強めるが、外交部によると15日時点で招待状は届いていないという。

 台湾は検疫強化やマスクの増産など、独自の新型コロナ対策を展開。15日現在で感染者を計440人、死者7人に抑え込み、その取り組みは世界からも注目されている。蔡氏は寄稿で実績を強調し、「我々は世界と協力できる」と訴えた。

 中国との政治対立を背景にWHOから排除されてきた台湾の扱いは、2002~03年の新型肺炎SARSの流行時も課題となった。

 台湾で患者が確認されてもWHOはすぐに専門家を派遣しなかった。孤立した台湾は、米国の疾病対策センター(CDC)を通じようやく治療に必要な情報やウイルスのサンプルを入手した。しかし、計37人が犠牲となった当時の混乱は台湾のトラウマとなった。

 中台関係が良好だった09年に総会へのオブザーバー参加が認められたが、蔡政権の発足で中台関係が悪化すると、中国の意向で17年に取り消された。

 SARSの教訓を踏まえた新型コロナ対策が脚光を集める今、台湾はWHO復帰をアピールする大きな機会ととらえている。蔡氏は4月、増産に成功したマスクを医療物資が不足する国々へ提供すると表明。日米や欧州、東南アジアなどに計2400万枚を配った。

 各国も台湾支持の動きを示す。ポンペオ米国務長官は6日、台湾の総会参加に支持を表明。カナダやニュージーランド政府も賛意を示した。安倍晋三首相も先月の参院予算委員会で「政治性を無くすことが本来のWHOだ」と発言した。(台北=西本秀)

中国大使「ドアは開いている」 WHOは…

 今年のWHO総会は18日から…

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。

2種類有料会員記事会員記事の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら