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 新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため政府がとっている入国拒否などの水際対策について、茂木敏充外相は15日、ビジネス上の往来など「必要不可欠な人の移動」から段階的に緩和すべきだとの考えを示した。政府は緩和に向けた議論を始めているが、時期や条件は決まっていない。

「簡単には応じられない」

 政府は2月から中国・湖北省を皮切りに水際対策を順次強化しており、入国拒否の対象は16日には100カ国・地域に拡大する。一方で外務省幹部によると、中韓は3月20日の日中韓外相テレビ会議などで、企業関係者の往来再開を日本側に打診。中韓では今月からPCR検査などを条件にビジネス目的の往来が一部で始まった。日本政府高官は「簡単には応じられない」としているが、国内でも緊急事態宣言の全面解除が視野に入り、水際対策の出口も議論になってきた。

 茂木氏は15日の衆院外務委員会で、水際対策の緩和について問われ「日本が収束に向かうことが大前提」と強調。そのうえで感染が収束した国の間でビジネス上の往来を再開する動きが出てくるとし、「そういった必要不可欠な人の移動、次の段階で一般的な方々の移動とレベルを踏まなければならない」と述べた。日本維新の会の杉本和巳氏への答弁。

 茂木氏はまた同日の閣議後の記者会見で「一カ国一カ国というより、段階的にこのグループからという形になるのではないか」と語り、感染が収束した国々から徐々に再開していくべきだとの考えも示した。

 ただし海外との往来再開には、日本国内の感染収束だけでなく、陰性を証明するためのPCR検査の体制の整備なども課題だ。水際対策の緩和が第2波のきっかけになる恐れもあることから、政府関係者は「リスクとニーズを勘案する必要がある」と話す。(太田成美、北見英城)