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 発熱や発疹が続く難病「川崎病」と似た症状を起こす子どもが欧米で相次いで報告されている問題をめぐり、世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム事務局長は15日、世界各国の臨床医に警戒を呼びかけた。新型コロナウイルスとの関連が疑われ、WHOは症例分析などに乗り出す。

 テドロス氏は会見で、欧州と北米で「多臓器炎症型疾患」を発症した子どもが集中治療を受ける事例があったと説明し、臨床医に「この疾患への理解を深めるため、注意しておいてほしい」と呼びかけた。WHOは世界の新型コロナ対策のネットワークと協力し、15日付で初期段階の症例報告を公表した。

 WHOの感染症専門家マリア・ファンケルクホーフェ氏は会見で、最初に英国から注意を促す報告があったとし、「非常にまれな疾患のようだ」と述べた。一方、個々の症状には違いがあり、新型コロナへの感染の有無も分かれているため、「より多くの情報を組織的に集めることが必要だ」と語った。

 この疾患をめぐっては米ニューヨーク州が13日、102人の子どもが症状を起こし、うち3人が死亡したと明らかにした。過半数が新型コロナウイルスの検査で陽性と診断された。(ウィーン=吉武祐)