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 新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言が解除され、初めての週末となった16日、県内各地では休館や休業していた施設の一部が再開した。

 4月19日から約1カ月間閉館していた福島市森合の県立図書館では午前9時半の開館を前に6人が間隔を空けて並んだ。福島市の女性会社員(46)は美術関係の本15冊を借りた。ふだんは月2回程度訪れ、1回に8冊借りるという。「またいつ(コロナの影響で)閉館するかもしれないので、今日は倍を借ります」

 図書館の近くに住む秋葉幸夫さん(78)は借りた「翔(と)ぶが如(ごと)く」(司馬遼太郎)の4~6巻を返し、最後の7巻を借りた。「開館を楽しみにしていた。うれしい」。同市の会社員黒澤大輔さん(39)は妻や小学2、3年生の子どもと一緒に来館し、絵本や童話合わせて11冊を手にした子どもは「いま学校に行けないから本を読みます」と話した。

 斎野和則館長によると、開館は入館制限でなく滞在時間の短縮を重視。一方で、貸し出しカウンターの職員には手袋をしてもらった。直接、来館者と職員の手と手が触れる機会はないが、これもコロナ対応の試み。「万全を期して、いまは試行の段階です」と話した。

 またこの日、県文化センター(福島市)も再開。大ホール(1752人収容)は対人距離を確保した場合、当面の間、最大100人が、小ホール(379人)は同じく50人程度が、それぞれ利用できるようになった。

 先月22日から大半のテナントが休業していた、いわき市の商業施設「ラトブ」は16日、一部の店舗を除き約3週間ぶりに営業を再開した。同施設内のいわき総合図書館は21日から再開予定だ。

 この日は、午前10時の開店から家族連れなどが店内の本屋や雑貨品店、洋服店などを訪れていた。靴屋「カルダン」を経営する高橋宗良さん(58)は「飲食店などではテイクアウトなどの対応もしていたが、私は休業中はできることがなかった。客足はまだ少ないが、再開できてとてもうれしい」。

 緊急事態宣言は解除されたものの、接客中の感染防止のため、再開にあたって透明なシートのついたてを店内に用意したという。高橋さんは「万全の対策とまではいかないかもしれないが、十分に気をつけて営業したい」と話した。

 妻や2歳の長女と家族3人で買い物に来ていた同市小名浜の会社員、平田浩一郎さん(34)は「スーパーマーケットへの買い物ぐらいに自粛していましたが、宣言が解除されたので家族で来ました。ただ、子どもも小さいので気をつけながら出かけるようにしたい」と話した。(上田真仁、古庄暢)

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