[PR]

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う国の緊急事態宣言が解除されて初めての週末を迎えた16日、富山県内ではこの日再開した温泉施設に利用客が続々と訪れるなど、日常が少しずつ戻り始めた。一方、15日から全便運休となった富山空港は、週末にもかかわらず人気がほとんどない状態が続いた。

 この日から営業を再開した天然温泉「氷見温泉郷 総湯」(氷見市北大町)には、待ちわびた常連客らが朝から湯あみに訪れた。

 夫と訪れた高岡市の70代の女性は「伸び伸びと入れました。再開してくれて、とってもうれしかったです」と笑顔を見せた。石川県羽咋市から訪れた吉田吉秋さん(69)は、一時期は毎日訪れていたほどの常連。自宅の風呂や近くの入浴施設では物足りなかったといい、「いつ開くのかと何回も電話した。お湯も設備も良くて安い。最高だね」と上機嫌だった。

 総湯は休業要請の対象だったため4月24日から休業していたが、15日に対象から外れた。

 桜打(さくらうち)俊也支配人は「年中無休だったので、地元の人からは『早く開けてほしい』と言われていた。それも再開の後押しになった」と説明。5月中は時間を短縮して営業するが「再開できて一安心です」と話していた。(竹田和博)

     ◇

 富山市秋ケ島の富山空港はこの日、空港関係者以外の人の姿がほとんど見られず、ロビーや売店は閑散としていた。

 「これほど長くお客さんが来ないなんて初めて。正直、こんなことになるなんて思いもしなかった……」。売店で働く40代の女性店員は、コロナ禍の影響の大きさにショックを隠せない様子だった。

 売店は県の休業要請が一部緩和されたことを受け、今月11日から営業を本格再開した。ところが定期便が段階的に減便されたため、空港の利用客は激減し、売り上げがほとんどゼロの日もあったという。県内は緊急事態宣言が解除されたが、15日からは全便の運航が休止となり、出口は見えない。女性は「長期戦を覚悟しないといけない」と話した。(野田佑介)