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 焼津市石津のイタリアンレストラン「ヴェント」が16日、ひとり親世帯を対象にカレーランチを無料提供した。新型コロナウイルスの影響で、飲食店が苦戦する中、地元の食材を使い、少しでも地域経済を回そうという取り組みでもある。

 ヴェントは10年前に開業した30席ほどの店だ。今年3月以降の売り上げは前年比6割減。緊急事態宣言で大型連休はテイクアウトのみで営業したが、包装材がかかり、利益はほとんど出なかった。そんな中、店主の杉本直寛さん(41)はひとり親家庭の苦境をニュースで知り、5月5日に無償でランチを提供したところ好評で、16日にも20食を用意した。

 休校に伴う給食の停止で食材がだぶついた地元の農家からトマト、タマネギ、ニンジンを、静岡市の卸売店から鶏肉を取り寄せ、寸胴鍋で煮込んだ。「学校が始まり、だんだんと戻ってくる日常を、うちのカレーを食べて元気に過ごしてほしい」と杉本さん。

 藤枝市から2歳の男の子を連れてきた接客業の女性(32)は「仕事は3週間自宅待機になり、収入もなくなる中、すごく助かる。コロナ禍が収束したら、ここに食べに来ます」。(阿久沢悦子)