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 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、熊本県内でも3月下旬から外出自粛が要請された。長く続いた巣ごもり生活で懸念されるのが、高齢者の筋力低下や要介護のリスクが高まることだ。県は先月から、自宅で簡単にできる体操をまとめたチラシ約50万部を、県内全域の各戸に配布している。

 掲載したのは、数字を数えながら椅子から立ち上がったり、椅子に座ったまま足のストレッチをしたりする体操。人と話す機会や食事の回数が減ることで、口の周りの筋力や飲み込む力が落ちることも懸念されており、これを防ぐ「お口の体操」も紹介している。米国立老化研究所が推進する介護予防のための運動プログラムを参考に、高知市が2002年に開発して全国に広まった「いきいき百歳体操」のメニューを取り入れたものだ。

 県は今月12日、感染拡大の落ち着きを受けて外出自粛要請を解除。一方で、引き続き密閉・密集・密接の「三つの密」や不要不急の外出を避けた生活を呼びかけている。県認知症対策・地域ケア推進課によると、体操は、外出自粛でなまった体を立て直すのにも効果があるという。

 同課の担当者は、特にお年寄りは若い人と比べて体の機能低下の進行が早いと指摘。「急に体を動かして他のけがにつながれば本末転倒。感染の『第2波』『第3波』に備え、新型コロナウイルスに負けない体力づくりのためにも積極的に実践してほしい」と話す。(大木理恵子)