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 不法滞在などで出入国在留管理庁(入管庁)の施設に収容されている外国人を支援する市民団体「仮放免者の会」が17日、収容者向けのホットラインを開いた。各地の収容者約30人が、新型コロナウイルスの影響で外部との面会が制限されており、会えなくなった日本人の家族を心配する声や、感染防止のため一時的に外に出られる仮放免を認めてほしいなどの訴えを寄せた。

 午前9時半、都内の弁護士事務所に設置された2台の電話が鳴り始めた。

 「どのくらい収容されているんですか?」「心配なことは?」。対応する弁護士らが尋ねると、「新型コロナで面会が制限され、日本人の妻子に会えなくて心配だ」「3人部屋で同室の人が発熱したが、入管は何も教えてくれない」「相部屋で感染が怖い」などの声が寄せられた。

 正午までにイランやナイジェリア、スリランカ、コンゴなど13カ国の29人が、東京や茨城、大阪などにある施設内の公衆電話から連絡し、窮状を訴えた。1人を除きみな6カ月以上の長期収容者で、4年を超える人も複数いた。

 新型コロナの感染拡大を受けて入管庁は1日、対策マニュアルを公表し、仮放免を積極的に活用する方針を打ち出した。ただ、具体的な基準などは明らかにされていない。3年以上収容されているイラン人の50代男性は「収容されたばかりの人が仮放免される一方で、長く収容されている人がされず、がっかりしている。どういう基準で決めているのか」と訴えた。

 ネパール人の30代女性は、4月下旬に施設内で複数の女性収容者とともに「自由をください」と書いた紙などを持って仮放免を求めたところ、ヘルメットや盾を装備した数十人の男性職員に取り押さえられた、と訴えた。

 同会の宮廻満(みやさこみつる)事務局長は「寄せられた声を受け、国に対して強く改善を求めていきたい」と述べた。(荒ちひろ)