日々感染リスクにさらされながら、新型コロナウイルスに対処する医療従事者たち。家族らにうつす懸念から家に帰れず、自己負担で外泊するケースもあるという。こうした厳しい状況を救おうと、ホテルを無償提供する取り組みなどが広がっている。(加茂謙吾、金本有加)
「子どもが感染すれば、差別やいじめの標的にされかねない」
大阪府内の病院で新型コロナの検査や治療にあたる30代の男性医師。いつ感染するか分からず、帰宅すれば家族にうつすおそれがあると心配を隠せない。
4月末まで通常の外来診療に加え、感染が疑われる患者約50人を診察していた。そのうち十数人は後に陽性が確認された。今月からは新型コロナの専属病棟で勤務する。医療用マスクや防護服などの用品が足りず、消毒して数日間使い回すことも珍しくない。容体が悪化した患者の心臓マッサージをすることもある。
感染リスクを踏まえ、3月下…