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 新型コロナウイルスの感染拡大の中心となった欧州では少しずつ経済活動の再開が進んでおり、18日には閉鎖されていた観光地の一部が再開された。

 バチカンのサンピエトロ大聖堂やギリシャのアクロポリス遺跡が再開するなど世界中から訪れる観光客を迎える準備が進む。一方、飲食店の店内営業などが再開されたイタリアでは、感染が収束したとは言えない状況のまま復旧を前倒しする動きに対し、反発や懸念の声が出ている。

 ローマ市内中心部では18日、一部のレストランやバール(カフェ)が、テーブルの間隔を2メートル以上空けるために席数を減らすなどの対策を取り、店内営業を再開した。夕方には店外のテーブルで食前酒を楽しむ人も見られたが、人通りが戻らず客入りはまばらだった。

 イタリアでは感染拡大は落ち着いているが、18日午後5時(日本時間19日午前0時)時点で直近の24時間に99人が死亡するなど、感染収束には遠い。それでも政府は、経済界からの再開を求める圧力を受け、当初は6月1日からとしていた飲食店の店内営業を5月18日からに前倒しした。追加の経済支援策も13日に発表し、主要産業である観光業の復興を急ぐ方針だ。

 だが、中小の小売店や飲食店の間には「支援策が行き届かないままでは、経営が成り立たない」と抗議して閉店を続けるところも出ている。(ローマ=河原田慎一)