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 菅義偉官房長官は19日午前の閣議後会見で、政府・与党が検察庁法改正案の今国会での成立断念を決めたことが、東京高検検事長の黒川弘務氏(63)の人事に影響するか問われ、「全く影響はない」と述べた。

 政府は1月末、国家公務員法などの解釈変更を用いて、黒川氏の定年を8月7日まで延長することを閣議決定した。野党側は政権に近いとされる黒川氏の検事総長就任に道を開くと批判しているが、菅氏は検察庁法改正案の成立先送りと、黒川氏の人事は関係しないとの考えを示した。今の稲田伸夫検事総長(63)は来年8月に65歳の定年を迎えるが、約2年で総長が交代する慣例に沿えば今年7月が交代時期となる。

 菅氏はまた、行政府が法律を解釈変更した時の周知の必要性について「国民生活などへの影響を踏まえ、必要に応じた周知が行われることはあるが、一概に答えられない」と語った。黒川氏の定年延長に絡む解釈変更では周知がなかったが「検察官の人事制度のことで周知の必要はなかった」との見解を示した。

 抱き合わせで国会に提出したほかの法案を切り離して検察庁法改正案を審議するかも問われたが、「国会のことは国会に任せている」と述べるにとどめた。