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 熊本地震で貯水槽などが壊れて大量の水が流出した九州電力黒川第一発電所(熊本県南阿蘇村)について、九電が復旧させる方針を固めたことが関係者への取材でわかった。2016年4月16日の本震で大量の土砂がふもとに流れ込み、9世帯が被災し、2人が死亡したが、安全対策を講じることで事故を防げると判断した。

 外部の有識者などからなる評価委員会は昨年10月、貯水槽を現在地から北東に約2キロ離れた平らな土地に移転し、貯水槽から水を送る「水路トンネル」を地下深い位置に新設することで「復旧は可能」と提言していた。これを受け、九電は安全対策の費用も含め経済性などを検討していた。

 26年ごろの復旧をめざしており、19日中にも南阿蘇村などの自治体に復旧方針について説明する。

 事故について、九電は「地震による不可抗力」として法的責任を否定し、一部の住民が反発していたが、昨秋までに九電が宅地を買い取る補償案で全9世帯と合意していた。(女屋泰之)