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 トランプ米大統領は18日、世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム事務局長に宛てた書簡をツイッターで公表した。「WHOが30日以内に大幅な改善に取り組まなければ、拠出金の停止を恒久化し、WHOへの加盟も見直す」と述べ、脱退の可能性も示唆した。WHOが新型コロナウイルスへの対応を議論する年次総会を開くさなか、トランプ氏が批判の声を強めた。

 テドロス氏への書簡でトランプ氏は「パンデミック(世界的な大流行)への対応で、あなたとWHOの度重なる失敗は世界に非常に大きな犠牲を与えた」と非難した。さらにWHOに「中国からの独立」を要求するなどして牽制(けんせい)した。トランプ氏はこれまでも、WHOについて「中国寄りだ」と主張し、4月にはWHOの対応を検証する間、拠出金を一時的に停止する方針を表明していた。

 一方、総会はテレビ会議方式で18日に始まり、仏独中などの首脳も参加したが、トランプ氏は参加しなかった。19日には、欧州連合(EU)が主導した世界の連帯を求める決議を全会一致で採択した。共同提案国は日本など60カ国超に上る。決議には、米国の懸念を理解する同盟国の働きかけで、ウイルス発生源の調査やWHOなどの危機対応への「公平で独立した包括的な検証」も盛り込んだ。また、治療薬やワクチンの開発加速に加え、途上国への支援を重視する方向性を打ち出した。

 今回の総会は新型コロナ対応に重点を置いて2日間で休会し、残る議題は今後、通常の総会を開いて議論する。(ワシントン=渡辺丘、ウィーン=吉武祐)