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 陸海空に加え、現代の軍事作戦でカギを握るのがサイバー空間だ。目に見えない、新たな「戦闘空間」にはどんな特徴があり、日米協力の課題は何か。政府の懇談会委員も務めた土屋大洋・慶応大学教授と、米国のサイバー政策の第一人者リントン・ウェルズ元国防次官補に聞いた。

「宣戦布告なし。攻撃されたことすら気づかない」

 ――サイバー攻撃は、通常兵器による攻撃と、どう違うのでしょうか。

拡大する写真・図版土屋大洋・慶大教授

土屋大洋・慶応大学教授
つちや・もとひろ 専門は国際政治、情報社会論。米マサチューセッツ工科大学客員研究員などを経て、現在、慶応義塾大学総合政策学部長。著書に「サイバーセキュリティと国際政治」など。

 「サイバー攻撃には、『平時』と『有事』の差がなく、宣戦布告で攻撃が始まる世界ではない。北朝鮮が弾道ミサイルを発射すれば、着弾までに北朝鮮が撃ったとわかるが、サイバーでは、誰がどこから攻撃を仕掛けてきたかも分からない。国家が関与する攻撃か、個人の犯罪なのかも判別は難しく、狙われた方も攻撃されたことすら何百日も気づかないこともある」

 「核やミサイルでは、相手がどれほどの兵器を保有しているか把握し、抑止力を考える。だが、ロシアや中国がどれほどサイバー兵器を持っているか分からない。こうした国では、軍のサイバー部隊が直接手を下すケースはそれほどなく、外部の組織を使うので相手の特定も困難。サイバー戦には通常兵器による従来の抑止は効かない」

 ――ハッキングなど日常的なサイバー攻撃が、「サイバー戦争」に発展することはあるのでしょうか。

 「サイバー空間ではデジタル信…

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