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 大津市議会は新型コロナウイルスを教訓に、大規模災害時でも議会機能を継続させるための業務継続計画(BCP)の感染症対策を充実させる。市役所で職員11人のクラスター(感染者集団)が発生し、本庁舎を閉鎖した事態を重く受け止めたという。

 本庁舎は4月25日から5月6日まで、消防局とガス・水道を担う企業局を除いて閉鎖(大型連休を挟んだため実質は4日間)。住民票発行などの窓口業務は36カ所の支所で対応した。

 市議会は大規模災害時でも柔軟に本会議が開けるよう、2013年6月から会期を通年制にした。14年には地方議会として全国で初めてBCPを設けた。

 この中には、対象とする災害の一つに「新型インフルエンザなどの感染症」も位置づけていた。しかし、主に大規模地震を想定した内容。審議する本会議場が「3密(密閉、密集、密接)の場」となることは想定外で開催が危ぶまれる。

 議会局によると、委員会は条例改正すればオンラインで開催できる。一方で地方自治法は、インターネットを使ったオンラインでの本会議を認めておらず、法改正が必要だ。

 八田憲児議長や議会局によると、26日予定の議会運営委員会に、所属会派の新和会からBCPを見直す検討会議の設置を諮る。認められたら、オンラインでの本会議の開催案を含めた暫定版BCPを作り、「模擬本会議」を試行して利点や課題を整理する。

 こうした取り組みを踏まえ、総務省に法改正を求める意見書を提出する考えだ。県議会や県内各市、県外の中核市の議会の賛同も得られれば足並みをそろえたいという。

 八田議長は「オンラインで開催できるようにしないと予算案など重要案件が首長の専決処分で決まる。住民代表の議会の機能が果たせなくなる」と見直しの意義を話す。意見書は早ければ年明けの提出を目指す。

 総務省は4月30日付の都道府県などへの通知で、委員会については感染防止の観点などから開催場所に集まることが難しい場合、議員の本人確認や自由な意思表明の確保などを条件にオンライン会議を容認している。(寺崎省子)