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 19日午後1時13分ごろ、岐阜県飛驒地方を震源とするマグニチュード5・3(推定)の地震が発生。長野市や松本市でも震度3が観測された。長野県内では被害は確認されていないが、4月下旬から県中部の岐阜県境付近で地震が続いており、長野地方気象台は注意を呼びかけている。

 最初の揺れが確認されたのは、4月22日未明。翌23日は最大震度4(マグニチュード5・5)を含め、震度1以上の揺れが16回観測された。5月中旬以降、再び頻発しており、19日には35回(午後7時現在)の揺れを観測した。

 同気象台によると、いずれも震源地は北アルプスの玄関口、上高地(松本市)周辺に集中。ほとんどが断層の横ずれによるもの、としている。一方、上高地の大正池近くにそびえる活火山の焼岳(2455メートル)の活動には特段の変化は見られないという。

 県などによると、先月23日の揺れによるとみられる落石が国道158号など3カ所で確認された。周辺では1998年夏にも約3カ月間、震度1以上の揺れが200回以上起きた。同気象台は「地震が発生しているのは山岳地域なので、付近の住民や関係者は落石や崖崩れに特に注意してほしい」と話す。

 上高地では、19日の地震に伴って落石や雪崩が発生したもようだ。バスターミナルに隣接する上高地インフォメーションセンターのスタッフは「グラグラッと大きな揺れが長く続いた。揺れが収まった後、落石の大きな音がした」。観光名所・河童橋(かっぱばし)から望める穂高連峰の岳沢では、雪崩の跡も確認できるという。

 上高地では、4月下旬からの地震で、槍(やり)・穂高連峰の登山口になる横尾を結ぶ遊歩道には落石や倒木、地割れが発生。新型コロナウイルスの感染防止のため、多くの宿泊施設や売店、キャンプ場は営業を休止。山小屋も7月中旬まで営業していない。関係者は「新型コロナに加え、地震も続いている。登山は自粛してほしい」と注意を促す。(里見稔、近藤幸夫)