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 1980年代の豊田商事事件以降、消費者被害が繰り返されてきた「販売預託商法」が原則禁止される見通しになった。規制強化を検討してきた消費者庁の有識者委員会が19日、方向性で合意した。消費者保護に軸足を置いた抜本的な方向転換となる。消費者庁は預託法などの改正を視野に制度の見直しに着手する。

 販売預託商法は、物品などを販売すると同時に顧客からその物品を預かり、実質的な元本保証をして別の顧客に貸し出すなどし、配当を生むと勧誘する商法。実際は売り上げ収入の一部を別の顧客の配当に回す自転車操業状態で、破綻(はたん)して元本が戻らないケースが問題になってきた。配当が続く間は被害が表面化しづらく、ジャパンライフなどのケースでは行政の対応の遅れも指摘されてきた。

 有識者委では当初は事業形態は認めた上で参入を規制する手法も案に上ったが、「悪質業者ほど規制が緩いところに流れるので、重い規制が有効」「過去の大型被害を踏まえれば、全面禁止が分かりやすい」といった声が相次ぎ、原則禁止の方向で制度を見直すことになった。正当な事業活動に限って例外として認める方向だ。

 罰則や民事ルールを含めた新しい規制の枠組みは消費者庁が今後詰め、7月に改めて話し合う。物品は介在させ元本を保証してお金を集める手法は預かり金を禁止した出資法の脱法行為とも解釈できることから、同法なども参考にする。消費者庁は来年の通常国会での預託法などの改正を目指す。(兼田徳幸)