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 5月13日夜、新宿区役所(東京都新宿区)の敷地内で臨時に開設されたカフェ「Tsubomi Cafe」には、11人の少女らが身を寄せていた。家族の暴力から逃げてきたり、避難したものの生活費がなくなったり、理由は様々だ。お弁当を食べたり、スマホを充電したりして、思い思いの時間を過ごした。

 カフェは、10代女性を支援する一般社団法人「Colabo」が運営。毎週水曜夜、新宿と渋谷を拠点に、少女らに食事や宿泊先などを無料で提供している。

 飲食店で働く10代の少女は、新型コロナウイルスによる外出自粛要請の影響で、客足が途絶えたため、給料がほとんど支払われずに生活費がなくなり、知人宅やインターネットカフェを渡り歩いていたという。

 代表の仁藤夢乃さん(30)は「ステイホームと言うが、家にいられない子たちがいる。性被害の相談も増えている」と話す。

 「Colabo」は年間約500件の相談を受けるが、3月上旬から、問い合わせが急増。わずか2カ月で約290件の相談があった。

 そのうち約40件は特別定額給付金に関する相談だ。複数の自治体で、少女たちの申請が拒否されたという。「給付金を自分でもらうと親が怒ると思うよ」「居場所を探されたらどうするの?」などと、窓口などで受け付けてもらえなかったという。

 総務省はこれまでも、「Colabo」のような支援団体からの、身元や避難先などを記した確認書の提出があれば、未成年でも申請できる措置をとっていた。

 それにもかかわらず、受給できない未成年がいる事例があることを受け、全国の自治体に15日付で、改めて通知を出した。同省地域政策課の担当者は「正確な情報を理解してもらうため、改めて各自治体に呼びかけたい」と話している。

 仁藤さんは「弱い立場である子どもたちに、どうやって行き渡らせるか、考えてほしい」と話した。(藤原伸雄)