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東海の防災を考える

 雨や台風の季節に備え、今から準備しておくことは何か。住民は、地域は、自治体は――。大雨や台風による水害の経験を持つ地域では、それぞれにできる取り組みが進められている。

 三重県最南端の紀宝町。町内を流れる熊野川支流・相野谷(おのだに)川下流域の鮒田(ふなだ)地区に一本の柱が立つ。青い印は高さ13・8メートル。「台風12号最高水位」と書かれている。近くに住む宇井泉さん(68)は言う。「あの雨でこの辺一帯は全て海のようになりました」

 2011年9月3日、紀伊半島を襲った台風12号で紀宝町では2人が犠牲になった。鮒田地区では相野谷川流域の輪中堤が決壊し、熊野川も氾濫(はんらん)。全世帯の77・1%が全半壊を含む浸水被害にあった。

 宇井さんは、雨が降り始めた頃に早めの避難をした。近所の住民にも声を掛け、避難を呼びかけた。避難先から見た熊野川は「濁流がうずを巻いているようだった。あんな姿は初めて見た」。自宅は2階の天井下まで水につかった。

 あの日以降、雨の多い季節が近…

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