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 新型コロナウイルスの感染拡大は、ファッション業界に大きな影響を与えている。店舗営業を自粛したり、外出が減って服を買わなくなったり、「おしゃれ」は不要不急なのか。今後、人々の消費行動や考え方が変わる可能性もある。コロナ以後のファッションについて、「ミナペルホネン」デザイナーの皆川明さん、ジーユー社長の柚木治さん、ファッションメディア「ROBE」編集長の佐藤亜都さんに聞いた。(編集委員・高橋牧子、神宮桃子)

「何十年に一度の変化の機会」皆川明さん

 コロナ以後も、人々のファッションへの関心はあまり変わらないと思います。ただ、それぞれの暮らしの中でどれほど大切な物になるかを判断基準に、選ぶハードルは上がるのではないでしょうか。

拡大する写真・図版「ミナペルホネン」デザイナーの皆川明さん=2019年11月27日、東京都港区南青山5丁目、西畑志朗撮影

 体と心に服がどう訴えかけるか、それを着ることで喜びがあるか、素材が心地良いか、そんな服しかいらないという価値観が今後さらに強くなるのでは。特定の目的のための衣料は別にして、単に安いからとか、何か買いたいという漠然とした衝動による購買は少なくなると思う。

拡大する写真・図版東京都現代美術館で開かれたミナペルホネンのショー=2019年11月25日夜、東京都江東区、西畑志朗撮影

 そして、本当に必要な物を作らないと淘汰(とうた)されてしまうという意識が、ファッションのクリエーション全体のレベルを上げていく。それはとてもいいことです。

 パリ・コレクションなどで年に2回、新作を発表するという現在のファッションシステムにとっては、別の新たな方法を見つける、何十年かに一度のいい機会。コロナの影響で人の移動が制限されて、一つの場に集まって情報を共有することが難しい。そんな中で、ブランドやバイヤー、報道陣はもっと多様化した発信の方法を探るでしょう。

拡大する写真・図版東京都現代美術館で開かれたミナペルホネンのショー=2019年11月25日、東京都江東区、西畑志朗撮影

服は「人が入る空間」

 ネット配信や通販でこぼれ落ちるのは、服の触感や重み。一方でネットでは、現実には見えない生地の細密な部分も拡大して見られる。バーチャルで見た服が人の感覚に影響して、新しい実感につながっていくかもしれない。そうなれば、店舗は単に物を買う場というより、服にフォーカスした劇場のような実体験の場になっていく。販売員との、より個人的な会話も含めて、言葉がファッションを膨らませていく大切なものになっていくでしょう。

拡大する写真・図版2019年2月に開いたミナペルホネンの店舗「エラヴァⅡ」で、コンセプトを説明する皆川明=東京都千代田区東神田1丁目

 今回の新型コロナのパンデミッ…

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