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 生活用品大手のアイリスオーヤマ(仙台市)は20日、新たにマスクを生産する宮城県角田市の工場を報道陣に公開した。政府が設けた、衛生用品などの工場を国内に整備した際に補助金を受け取れる制度を使う。7月には月1・5億枚生産する予定で、国内最大規模のマスク工場になる。輸入に頼るマスクの国産化拡大に向けて、弾みがつきそうだ。

 この日、トラックに積まれていた中国製の生産機械をクレーンでつり上げ、工場の2階にある7100平方メートルのクリーンルームに据え付けた。生産ライン新設の第一歩だ。これから40ラインを設ける。製造は全自動。1ラインあたり月375万枚生産する計算だ。6月上旬に稼働を始める。費用は約30億円で、そのうち最大二十数億円を補助金で賄う。また、中国で不足し価格が高騰しているマスク原料の不織布も生産するという。同社はこれまで中国の2工場で月8千万枚生産していたが、国内での生産は初めてだ。

 国内のマスクは供給の8割にあたる44億枚を輸入に頼っていた。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大で中国からの輸入が滞り、一時は深刻なマスク不足に陥った。現在は中国からの輸入は少しずつ回復しており、東京や大阪では小売店の店頭でマスクを見かけることも多くなった。国内供給量は3月は約6億枚だったが、5月には8億枚を超える見込みだ。今後について同社の大山晃弘社長は、「感染の第2波が発生するかもしれない。需要が一気になくなることはないと思っている」と話した。(江口英佑)