7年前の21世紀枠、今年で校名消える「最後の年に…」
全国高校野球選手権大会を主催する朝日新聞社と日本高校野球連盟は20日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、今夏の第102回全国選手権大会と、代表49校を決める地方大会の中止を発表した。この日オンラインで開かれた運営委員会と理事会で決定した。
統廃合を控え、学校としても「最後の夏」を迎えるチームがあった。
いわき海星(福島)は、来年度に小名浜(同)との統合で校名が消える。2011年の東日本大震災でグラウンドが津波にのまれる被害に遭った。2年後、13年春の選抜大会に21世紀枠として甲子園に初出場。当時もチームを率いた若林亨監督は「出場をきっかけに多くの県内外の方から応援や支援をいただき、『いわき海星』の校名を背負って毎年戦ってきた。その最後の年に願わくばやりたかったが致し方ない」と声を落とした。
来春に廃校となる新城(しんしろ)東(愛知)の部員は3年生のみの9人。「1人欠けても大会に出られない」と体調管理に気を配り、部活動が中止された3月以降は、それぞれが自宅で撮影した素振りなどの動画をSNSで交換して励まし合ってきた。
愛知大会での目標は4強入りだった。山田虎之介主将(3年)は「学校最後の夏に最高の成績をめざしていた。ゴールがなくなって悔しい」と唇をかんだ。
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