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 全国高校野球選手権大会を主催する朝日新聞社と日本高校野球連盟は20日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、今夏の第102回全国選手権大会と、代表49校を決める地方大会の中止を発表した。

 昨年まで全国選手権に戦後最長の13年連続出場を果たしていた聖光学院(福島)は、19日から約1カ月ぶりに全体練習を再開したばかり。中止決定を知った内山連希主将(3年)は「甲子園は小さいときから夢見てきた舞台。なんと言えばいいかわからない」としながら、「仕方ないという思いもあって……複雑です」とうつむいた。

 2年連続の出場をめざした津田学園(三重)では、佐川竜朗監督が3年生とマネジャー計25人を集めて開いたミーティングで選手に語りかけた。「みんながこの夏絶対に甲子園に行くんやという気持ちで練習してくれたのは、私の心には財産として残っています。この夏がないっていうのは想像もつかないけれど、みんなは先のある人間だから、夢を持って次のステージに行くために最善を尽くしてほしい。みんなの高校野球はまだ続いているから」

 ミーティング後、涙を拭う部員もいた。山崎滉介主将(3年)は「この夏は津田学園の歴史を変えるつもりでやってきた。挑戦することもできないのは、正直悔しい」と話した。

 昨夏代表の筑陽学園(福岡)は練習後、グラウンドに3年生29人が集まり、江口祐司監督が大会中止を伝えた。監督に促された中村敢晴(かんせい)主将(3年)は「きついことでも甲子園に向けて練習できた。これまでやってきたことは宝物。これからも支え合ってやっていこう」と呼びかけた。

 鹿児島城西は、今春の選抜大会で初めて甲子園の土を踏むはずだった。古市龍輝主将(3年)は「最後はどんな形でも試合をして終わりたい。この経験を将来に生かしたい」と誓った。

 昨夏、初めて甲子園に臨んだ誉(ほまれ)(愛知)。試合に出場した手塚陸斗君(3年)は「最後の夏は甲子園で1勝すると去年の3年生と約束した。悔しいし、悲しい」。今年のチームの目標は「甲子園8強」を掲げていた。堀魁斗主将(3年)は「夏の甲子園はあると信じていた。冬の厳しい練習に耐え、春、夏にぶつけていこうという気持ちが強かったので悔しい」と話した。