【動画】全国高校野球選手権中止決定会見(冒頭ダイジェスト)=瀬戸口翼、高橋雄大撮影
[PR]

 幾多の災害や困難をくぐり抜けてきた全国高校野球選手権は戦後初の、軟式は史上初となる中止が決まった。球児にとって集大成となる大会が、新型コロナウイルスの影響でなくなった。日本高校野球連盟の八田英二会長は、中止の決断を「断腸の思い」と語った。

 会見での主なやりとりは以下の通り。

 ――判断を先延ばしにするべきだとの声もあったが

 八田英二・日本高野連会長 特に3年生にとっては高校最後となる夏の選手権大会。何とか実現したいと感染状況を注視してきた。緊急事態宣言が延長され、感染者数の少ない県でも休校や部活動停止の期間が長くなっており、地方大会、全国大会ともに影響が深刻になることが明らかになってきた。39県で緊急事態宣言は解除されたが、学校や部活動の再開の見通しに変わりはなく、このタイミングでの決断になった。

 渡辺雅隆・朝日新聞社社長 例年だと6月上旬には早い地区で抽選会がある。最低でも1、2カ月、練習する時間がなければ(選手たちが)危険。全国の状況がまだら模様になっていく中で、49の大会全部ができるのかということもあった。

 ――一部の地域で緊急事態宣言が解除されているが、判断に影響したか

 八田 専門家の方々は第2波、第3波が来るのは確実であると。都道府県での解除が進んでも、選手の安心安全を考えると、開催の方向にはいかなかった。

 ――選抜大会の時と規模が違ったと思うが

 八田 春は出場校だけで考えていたが、夏は全国で3800近くの高校、15万人近くの球児たちがいる。感染の状況も春以上に進んでいて、大きな違いだと思う。

 ――地方大会では開催時期を後ろに倒すという意見があったが、甲子園大会の時期を動かすのは

 八田 全国大会は夏休み中にしか実施できない。硬式のあとは軟式がある。新チームの始動もあり、遅らせるのは最初から検討対象にならなかった。

 ――各都道府県連盟で代わりの大会をした場合、感染リスクや経費などは

 八田 (感染対策を含めた)ガイドラインがあり、相談に応じていこうと考えている。限界はあるかもしれないが、財政的な支援もさせていただく。

 渡辺 財政面も朝日新聞社として可能な限り支援できれば。なんとか最後にユニホームを着て活躍できる場を作れないかという思いは共通している。

 ――夏は結論が出たが、秋以降はどのように考えているか

 八田 秋には都道府県で大会が予定されている。感染状況がつかめないので、その時に考えたい。それまでは情報収集に尽きると思う。

【ノーカット】夏の甲子園大会は中止 渡辺雅隆・朝日新聞社社長、日本高野連の八田英二会長が会見