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 新型コロナウイルスの影響で来夏に延期になった東京オリンピック。突如できた1年の時間は、アスリートたちにどう影響するのか。担当記者が探ります。

 サーフィンをメジャースポーツにする――。五十嵐カノア(木下グループ)は、その役割を自らが担うと確信している。

 インスタグラムのフォロワー数は24万4千人を超える。国内での認知度はまだ高いとはいえないものの、業界からの注目度は低くない。「レッドブル」「VISA」など、トップブランドと契約。大会やイベントで一年中、世界を飛び回る。「毎日違う感じ。新しいチャレンジでおもしろい」。周囲から「カノアの家は地球全体」と呼ばれるほどの活動ぶりだ。

 両親は日本人で、米カリフォルニア州で生まれ育った。9歳で米国の強化育成チームに入り、14歳のときには18歳以下の全米選手権を史上最年少で制した。サーフィンが東京オリンピック(五輪)の新競技に採用されると、20歳のとき、日の丸を背負って表彰台をめざすと決断した。

 34選手しか参戦できない世界最高峰の大会「チャンピオンシップツアー(CT)」に日本男子選手として唯一、名を連ねる。昨年5月にはインドネシア・バリであったCT第3戦で、日本勢初優勝を挙げた。ブラジルや豪州など強豪選手に割って入り、年間総合は6位。一昨年の10位から着実に力をつけている。

 五輪が延期され、22歳はさらに成長できる時間を得たと受け止める。4月下旬には「1日は1440分ある。ポジティブな影響を与える機会が、1日に1440回あるということ」と自身のインスタグラムに投稿。前向きな姿勢は崩さず、拠点の一つ、ポルトガルでトレーニングに励みながら、日本の仲間にはこう呼びかける。「ステイ・ポジティブでいこう」

 5カ国語を操る五十嵐の夢は「ワールドアスリート」だ。ロサンゼルスで開かれるプロスポーツをたびたび観戦し、世界トップレベルでの戦いに感銘を受けた。あこがれはサッカーの元イングランド代表のベッカム。自身も慈善活動に積極的に参加しており、世界中の子どもの模範になりたいと考える。「五輪で新しいファンもすごく増える。サーフィンが世界から見られるすごいチャンス」(室田賢)

サーフィンの現在地

 男子は五十嵐カノアと村上舜、女子は松田詩野が暫定的に代表権を持つ。新型コロナウイルス拡大の影響で、最後の五輪予選を兼ねて5月に予定されていたワールドゲームズ(世界選手権に相当)は延期に。10月から来年の初めの間に開催される見通し。五十嵐はワールドゲームズに出場すれば代表権が確定。村上と松田は成績次第で決まる。

 記事後半では、競技を担当する記者が「現在地」から見た思いを語ります。

「サーファー=マナー違反」は残念

 東京オリンピック(五輪)の新…

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