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 インド東部とバングラデシュに20日夜、大型のサイクロンが上陸し、暴風や高潮による被害でこれまでに少なくとも90人が死亡した。犠牲者はさらに増える可能性がある。300万人以上が避難したが、新型コロナウイルスの感染者が増えている両国で、避難所で人が密集して感染が拡大する懸念も高まっている。

 地元メディアなどによると、家屋の倒壊や洪水などでインドでは74人の死亡が確認された。バングラデシュでも避難所へ向かう途中に倒木で5歳の男児が死亡するなど、16人が犠牲になった。5万5千戸以上の家屋が全壊した。

 バングラデシュは国土の大部分が標高の低いデルタ地帯にあることから、高潮で広範囲が水没しやすい。ミャンマーから逃れてきた100万人以上のロヒンギャ難民が暮らす南東部コックスバザールのキャンプは、サイクロンの直撃は免れた模様だが、国際機関などが被害状況を確認している。

 両国では新型コロナの感染者が増加しており、感染が拡大しないよう避難所の定員を制限したり、消毒を徹底したりする対策が取られた。

 今回の大型サイクロンは、1999年にインド東部で約1万人が犠牲となったサイクロンに匹敵する規模だという。(奈良部健)