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 新型コロナウイルスに便乗した手口の詐欺被害が発生していることを受け、警察庁は21日、マスクに貼る注意喚起用のシール40万枚を全国の警察に配ると発表した。早ければ5月末から、市民と接する機会が多い地域警察官らが使う。マスク30万枚も配る。「3密」を避けるために防犯教室やイベントを開けないため、代わって注意を呼びかける。

 デザインは「STOP!オレオレ詐欺」と「肝炎ウイルス 特殊詐欺 コロナウイルス 家族の絆で勝つ!」の2種類。肝炎ウイルスは厚生労働省が検査の促進に取り組んでおり、連携した。同省もシールとマスクを20万枚ずつ、介護施設(約1万1千カ所)のほか、「緊急小口資金」の貸付窓口を担う社会福祉協議会(約1700カ所)や労働金庫に配り、職員につけてもらう。

 新型コロナウイルスに便乗した詐欺事件(未遂を含む)の被害は3月上旬から5月17日までに、16都道府県で39件確認された。被害額は約3550万円にのぼる。このうち15件は、国民への「給付金」「助成金」「補助金」「支援金」などを口実にキャッシュカードや通帳、現金を用意させ、偽物とすり替えたり、だまし取ったりする手口。自治体職員を装って家を訪問するケースが多いという。

 ほかにも、インターネット上でマスクを注文したのに商品が届かない被害や、世界保健機関(WHO)と関係するような団体の職員を名乗る人物から「近所で感染者が確認された」として検査費を要求されたケースがあった。また、「町内会で子どもにパンを配りたい」などと言われて商品をだまし取られたパン屋もあったという。

 警察庁は「不審な電話やメールを受けたら、警察署や警察相談専用電話(#9110)に相談してほしい」と呼びかけている。(八木拓郎)