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 新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、県の休業要請などで営業できない期間が続き、苦境に陥った飲食店を応援しようと、先払いのチケットやクラウドファンディングで客が店を支援する取り組みが、県内各地で広がっている。(松沢拓樹、板倉吉延、戸村登)

岐阜

 岐阜市の1級建築士事務所「ミユキデザイン」は「柳ケ瀬を楽しいまちにする株式会社」と協力し、県内の飲食店を支援する「先払い応援チケット」の取り組みを4月から始めた。

 店ごとに発行するチケットで、客が飲食代を先払いして「応援したいお店の楽しい未来を先に買う」取り組み。販売を希望する飲食店に順次配布している。

 ミユキデザインの末永三樹さん(42)が企画。休業が続く飲食店をみて、「当座のキャッシュに困るのではないか。どういう形で応援できるだろう」と考えていたところ、知人が秋田県で「先払い」に取り組んでいて参考にしたという。

大垣

 大垣商工会議所は、地域で使えるプレミアム付きの食事券「大垣Eats あとめし商品券」を発売した。7月から利用できる。

 購入時に利用する店舗を指定するのが特徴。1枚ずつ店舗を設定できる。参加店舗も募集している。

 企画した同会議所食品部会の鈴木伝・部会長(51)は「運営資金の確保を支援したい。これだけ多くの飲食店があるのは大垣の文化。何としても残したい」と話す。期限内に業者が営業を終了した場合は商議所が払い戻しに応じる。

 市内の岐阜協立大も学生約1600人分を購入し、学生1人に額面1万1千円分の商品券を配布する。竹内治彦学長は「地域の味を守るため、協力したい」と話した。

 大垣商工会議所のホームページから申し込める。

土岐

 土岐市などでつくる実行委員会は、テイクアウトの食事を提供する飲食店の支援事業を始める。売り上げを減らした飲食店が営業を続けていけるように「応援チケット(仮)」という仕組みを作り、利用客とともに店の経営を応援する。

 事業の参加には事前の登録が必要で、実行委員会では28日まで事業に参加する飲食店100店を募集している。

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けた多治見市内の飲食店を支援する市の取り組み「テイクアウト200円OFF大作戦」が人気を集めている。

 市によると、緊急応援サイト「頑張ろう! みんなの街! TAJIMEALGO(タジミールゴー)」に登録した飲食店で、店に置かれた応援メッセージカード付きの注文書を手渡すと、市が1食あたり200円を補助する。

 当初は5月末または7500食に達した時点で企画を終える予定だったが、1日で3500食分が利用されたこともある盛況ぶり。その経済効果に注目した市は、当初420万円だった予算に2050万円を上積みした。

 市産業観光課によると、19日現在で111店舗の6万7787食が利用されたという。上限は11万5千食になる見込み。同課の担当者は「思った以上の反響。すぐに景気が戻るわけではなく、6月中旬ごろまでを目標に予算が続く限り支援を続けたい」と話した。

《対象店舗、利用可能額、利用期限、問い合わせ先》

先払い応援チケット

チケットの配布を希望する県内の飲食店

2500円で3千円分、5500円で6千円分

チケットの発行から半年以内、分割利用可

ミユキデザイン(058・264・3202)

タマミヤを守りたい

玉宮地区の飲食店約30店舗

3千円で3300円分、1万円で1万1千円分など

募集は6月17日まで。食事券は6月25日~11月30日

CF専門サイト「CAMPFIRE」

大垣Eats あとめし商品券

大垣市の飲食店や宿泊業者約30店舗

1千円で1100円分、購入は10枚から

販売は6月19日まで。7月1日から1年間利用可

大垣商工会議所(0584・78・9111)

土岐市の「応援チケット(仮)」

土岐市の飲食店100店舗を募集中

3500円で5千円分、購入店のみ分割利用可

販売は6月中旬~12月末、利用は来年3月末まで

市産業振興課観光係(0572・54・1111)

     ◇

 岐阜市の玉宮地区では、飲食店などでつくる「世界のタマミヤプロジェクト」が大垣共立銀行と協力して「新型コロナウイルスから岐阜駅前飲食店街タマミヤを守りたい」を始めた。クラウドファンディングの専門サイト「CAMPFIRE」で資金を募っている。

 支援額の1割増分の飲食ができるほか、3万円~50万円の支援で同プロジェクトのホームページや共立タクシーの窓ガラスなどに、支援者名が掲載される。目標額は300万円。21日現在、160万円を超える支援が集まっている。

 同プロジェクトでプロデューサーを務めるRYUREXさん(43)は「少しずつ飲食店が再開しているが、来客の見込みはほとんどない」と、広く支援を呼びかけている。