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 日本銀行は22日、臨時の金融政策決定会合を開き、新型コロナウイルスの影響で資金繰りに苦しむ中小企業を支えるため、金融機関に対する最大約30兆円の新たな資金供給策を決めた。6月から、利子をつけずに融資する民間金融機関へ有利な条件で資金を流し、積極的な貸し出しを促す。

 5月から政府の緊急経済対策として、銀行や信用金庫などが実質無利子・無担保で企業に貸すしくみが始まった。新たな方策は、この支援策の「原資」を、日銀が金利ゼロで貸し出す。その際に金融機関から受け取る担保の種類を以前より広げ、規模の小さな地方銀行や信金も使いやすくする。金融機関は融資実績に応じ、日銀に預けている当座預金の残高の一部に0・1%の利息をつけてもらえる。融資を増やせば利息を受け取れるため、貸し出し増の効果を見込める。

 日銀はあわせて、すでに導入している、社債などの購入(最大20兆円)と、金融機関への資金供給制度(同25兆円)の実施期限を来年3月末まで半年間延長すると決めた。今回の措置とあわせ、最大75兆円の「コロナ対策の特別プログラム」として続ける。

 日銀は会合後の公表文で「企業などの資金繰り支援と金融市場の安定維持に努める」と強調。「新型コロナの影響を注視し、必要があれば、ちゅうちょなく追加的な金融緩和措置を講じる」とした。

 臨時会合は欧州債務危機問題への対応を話し合った2011年11月30日以来。次回会合は6月15~16日の予定だが、急速に悪化する資金繰りを支える必要があると判断し、前倒し対応を決めたとみられる。

 日銀は3月と4月の会合でも、資金繰り支援策を相次いで導入。4月27日に今回の支援策骨子も示し、制度の詳細を早急に詰める方針を示していた。(渡辺淳基