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「海峡」伊集院静

 小さな港町にある家に生まれた長男が主人公の作品です。その家は幅広く商売を手がけ、飲食店や旅館で働く50人ほどの人々が寄り添って暮らしています。長男は家業を継いでほしい父親に反発しながらも自分なりに成長していきます。

拡大する写真・図版サッカー女子日本代表の高倉麻子監督

 男性の一生をたどったこうしたお話が好きです。理不尽なことも起きますが、自分の生き方を探して強くなっていく。そういったところにロマンを感じます。

 いまの時代は個人主義。だけど、この作品にはいろんな人が他人に手をさしのべて生きている姿があります。私が福島県の実家で暮らしていたときは、近所とも助け合いはありました。中高生のときは毎夜、父の手作りのゴールやナイター設備のある庭でサッカーボールを蹴っていました。住宅街だったので、近所はうるさかったと思います。でも、家の周囲の人は知り合い。文句は言われませんでした。

 読書は中学生の頃から好き。こ…

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