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 数学の超難問「ABC予想」を証明した京都大数理解析研究所の望月新一教授(51)。成功の鍵は「異次元からやって来た」「理解者は世界で約10人」と言われるほど独創的な新理論だった。その偉業を、数学が苦手な人もわかるように読み解いてみた。(石倉徹也

 1、2、3……と無限に続く整数。単純で親しみがある一方、「数の原子」と言われる素数を含み、奥深く美しい構造を持つため「数学の女王」と称される。そんな2千年以上の歴史を持つ整数論の中で、「最も重要な未解決問題」と言われたのが、1985年に提示されたABC予想だ。

足し算とかけ算を比べる

 それはa+b=cという単純な式から始まる。正の整数aと整数bの「足し算」であるcと、三つの数a、b、cそれぞれの素因数の「かけ算」であるdの大きさを比べた時、両者にある特別な関係があることを示している。

 具体的にa=5、b=27で考えると、cはaとbの足し算なので32。次に、b=27は「3×3×3」と素因数分解できるので素因数は3。同様にc=32は「2×2×2×2×2」で素因数は2。a=5は素数のため素因数は5。すると、かけ算(d)は「5×3×2=30」となる。足し算のc=32と、かけ算のd=30を比べると足し算が大きい。

 でも実は、他のa、b、cで試すと、ほとんどの場合、かけ算が大きくなる。ABC予想は「足し算がかけ算より大きくなるのはとても珍しい」ということを主張する命題だ。

 では、どれだけ珍しさ、つまり…

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