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 口には出さないけれど、みんな自身の感染リスクへの不安や新たな病への恐怖はある。それでもスタッフ一丸となって、このコロナ禍を乗り切る気概で日々励んでいる――。

 救命救急センターの自治医科大学付属さいたま医療センター(さいたま市)では、4月から新型コロナウイルスの重症患者を受け入れている。態勢確保のために一般病棟の二つを閉鎖し、対応にあたる医療従事者の人員を保っている。従来の集中治療室の一つを重症患者用に充てるなどして24時間態勢で治療にあたる。

 担当医師の1人、麻酔科・集中治療部の堀北奨さん(31)は20日、「感染エリア」内で任務に就いた。この日現在で重症、中等症の患者は4人。「緊張と集中で時が過ぎるが、自宅に戻ると、ふと自身への感染の疑いや不安がよぎることもあります」と打ち明ける。

 妻と2人暮らしだが、妊娠中の妻への感染リスクを避けるため、4月から住まいを分けている。堀北さんは「第1子で、妻に寄り添いたいけれど、今はそうはいかない。妻と生まれてくる子どものためにも、不安や寂しさがあっても頑張ります」。

 仕事終わりの妻への電話が、心を癒やしてやりがいを高める原動力だ。(池田良)