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 新型コロナウイルスが世界中で留学生を翻弄(ほんろう)している。異なる文化の中での学びを志した学生は戸惑いを隠せない。一方で、財政を留学生の学費に依存してきた大学側にも難題を突きつけている。

 米国では、米国人よりも留学生の学費を高く設定していることが多い。州立大学では州出身者よりもはるかに高く、日本人留学生も多いカリフォルニア大学では2・5倍に及ぶ。

 生活費をまかなうため、留学生がビザで認められている学内のアルバイトをするケースも目立つ。だが、新型コロナの影響でそれもできなくなった。中西部ネブラスカ州のネブラスカ大学カーニー校4年、桑崎昇太さん(22)はこれまで、週に9時間ほど学内のジムで働いていた。80ドルほど稼いで食費などにあてていたが、いまは貯金を取り崩す。「まさか、こんなことになるとは」と嘆く。

 連邦政府は4月、学生の緊急支援策として60億ドル以上を大学側に配ると表明。ただ、「米国第一」を掲げるトランプ政権は、留学生は対象外だと公言した。滞在資格の問題も浮上している。米国は世界の大半の国でビザの発給を一律で停止。さらに、学生ビザは通学が条件となっているが、オンライン授業ではそれを満たせない。現在は一時的に規制が緩和されているが、今後の展開は不透明だ。

 米メディアによると、全米の少なくとも26大学の学生が、授業料の一部返金を求めて大学を相手に訴訟を提起。さらに、授業に出なかったり、デモをしたりして大学当局に圧力をかける動きも出ているという。

 そこで注目されているのが、1年間入学を遅らせる「ギャップイヤー」制度。もともと高校3年生が1年間の猶予を得るもので、米メディアによると、ある予備校の生徒は「今年は75%ほどが取得する見込みだ」という。有名校のペンシルベニア大は、留学生にもこれを適用できるようにしており、今後こうした動きが広がる可能性もある。

 経済と教育に詳しいカリフォルニア大学サンタバーバラ校のディック・スターツ教授は「高い学費を払って留学するのは、米国で暮らし、米国人と交流を深められるからで、オンライン授業だけでは魅力は大きく下がる。海外からの新入生は大幅に減る可能性がある」と指摘。「ビジネスや理工系の大学院をはじめ、留学生の授業料収入に依存する大学は多く、影響は甚大だ」と懸念を示した。(ニューヨーク=藤原学思、ワシントン=渡辺丘)

英国では破綻懸念の大学も

 英国に留学した米国人も困惑す…

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