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 新型コロナウイルスの感染を防ぐ対策が学校現場で続けられるなか、鳥取県日野町の県立日野高校で22日、介護実習の授業があった。生徒たちはフェースシールドを手作りしたうえで、体を密着させる介護の実技は避け、介護者と要介護者が同じ方向を向く「車いす介助実習」に取り組んだ。

 学校によると、本来なら床ずれなどを防ぐ「体位変換」の実技を先にするのが通例。しかし、人を抱きかかえるなど「3密」となる作業は県立学校のガイドラインで控えるよう指導されてきたという。洗顔や整髪といった「整容」の実技もできない。そこで学校が考えたのが、教室よりも密閉空間となりにくい校外で、対面の場面の少ない車いす実習をすることだった。

 ヒューマンケア系列の3年生の男女6人は、まず校内の教室で見世ちづる教諭から「鳥取型新しい生活様式」について教わり、要介護者が感染しないためにマスクや手袋、フェースシールドが大切なことを再確認した。そして、透明なクリアファイルを材料に、この日の実習で使うフェースシールドを手作りした。

 その後、シールドを装着したうえで介護役と要介護者役に分かれ、車いすで学校近くの商業施設「金持テラスひの」へ。車いすで通れる陳列棚の間隔、手が届く自動販売機のボタンの高さを体感した。

 生徒たちは3年生になって本格的な介護実習をしたのはこの日が初めて。店まで車いすを押した塚原花野さん(17)は「校内で車いすを押したことはあったけど、外は全然違う。でこぼこや向かい風でこんなに重く感じるとは思わなかった」と話した。番原零君(17)は「今回のような感染予防の取り組みを、特別に意識しないでもできるようにしていきたい」と語った。

 学校によると、校内活動の制限が全面的に解かれれば、体を密着させる介護実習をしていくという。(東孝司)