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 九州女子大学の非常勤講師、米倉けいこさん(56)=福岡市=ら心理カウンセラーのグループが、オンラインで親子の悩みを聴いている。新型コロナウイルスによる外出自粛などで、ストレスをためる親子が後を絶たないという。対面での相談も再開したが、オンラインならではの良さもあり、続けている。

 「ゲームをする時間を決めてと言っても、言うことを聞かず、毎日言い争いになって」。福岡市博多区のビルの一室。パソコンの画面の向こうで女性が悩みを打ち明ける。コロナの影響で学校行事や部活動が中止になった子どもが、家でゲームばかりするのでイライラし、攻撃的な口調で接してしまったという。

 米倉さんは大きくうなずきながら話を聴き、「怒っているのではなくて、ひょっとしたら悲しいのかもしれませんね」などと、気持ちを代弁するように優しく語りかけた。女性は自身の気持ちに気づき、「子どもはゲームの中で友達と会話し、学校の疑似体験をして、(精神状態を)保っているのかも」と、子どものことも思いやれたという。

 米倉さんがカウンセリングルームを立ち上げたのは13年前。子ども3人を育てながら30代で大学などで心理学を学び、心理カウンセラーに。50歳を過ぎて大学院に入り、今年、念願の臨床心理士の資格もとった。自身の子育て経験やママ友のうつ病発症を通じ、親子の心理ケアの大切さを痛感。カウンセリングのほか、学校などで子育て世代向けの講演も行ってきた。

 今春、新型コロナウイルスの感染が拡大。福岡県にも緊急事態宣言が出され、対面でのカウンセリングをやめたが、子どもの虐待などの悲しいニュースが後を絶たない。今月、米倉さんの所属する「メンタルサポート研究所」(東京都)でオンライン相談を始めた。

 当初、対面の相談にはかなわないと思っていたが、始めてみると、相手の表情をしっかり観察できるといったオンラインならではの利点に気づいたという。「同じ空間にカウンセラーがいないことで、カウンセラーに頼ることなく自分の感情に向き合えた」と言う相談者もいた。

 福岡への緊急事態宣言が解除され、対面の相談を再開したが、希望者はオンラインで続ける。「悩んでいる人は、匿名でいいから相談してほしい。一人でも笑顔の子どもが増えてくれたら」と話す。

 「子どもにイライラしてしまうお母さんの無料オンラインカウンセリング」は5月末まで30分無料(複数回可能)。申し込みは研究所のホームページ(http://www.ms-ken.com/別ウインドウで開きます)へ。

 米倉さんは3月以降中止している講演会の代わりにYouTubeで動画を配信。「ひまわり先生」で検索できる。(城真弓)