[PR]

 創部50周年を迎えた静岡大馬術部の6頭の馬が殺処分の危機を迎えている。新型コロナウイルスの影響で馬術の大会が相次いで中止となり、関連する学生のアルバイト収入もなくなった。このままでは来月にも餌代が尽きる恐れがあり、同部が寄付を募っている。

 静岡大馬術部は1970年創設。学生自ら竹林を切り開いて学内に馬場を整備。現在、5歳から20歳の馬6頭を飼育している。22年前から部長を務める同大グリーン科学技術研究所の河岸洋和教授によると、年間の維持費は餌代の204万円をはじめ、医療費や装蹄(そうてい)代など約480万円にのぼる。

 一方、部の収入はこれまで部費のほか、学生らが馬術の大会補助や乗馬クラブのアルバイトで稼いできた。だが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う大会の中止などで、約400万円の収入が途絶えた。新1年生も勧誘できず、現在部員は2~4年の8人。4月から部費を1万5千円に値上げし、さらに2万円を追加徴収。卒業生らでつくる「静蹄(せいてい)会」から約60万円の寄付をもらい、餌代にあてた。大学からも特別に30万円の維持費をもらった。だが、それでも餌代は6月末で尽きそうだという。

 学生たちは午前6時から毎日のように馬場に来て馬の世話を続けている。教育学部4年の菊池理香子さん(21)は「どの馬にも愛着があり、殺処分はしてほしくない」。主将で農学部3年の土屋祐太さん(20)は「僕たちが馬術部の活動ができないことより、馬の命がかかっていることの方が深刻。寄付などで助けてほしい」という。

 河岸教授は、「馬術部のため」と使途を指定の上、静岡大学未来創成基金(https://wwp.shizuoka.ac.jp/fund/別ウインドウで開きます)を利用した寄付を呼び掛けている。(阿久沢悦子)