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 米紙ワシントン・ポストは22日、トランプ米政権が1992年以来行っていなかった核爆発を伴う核実験の再開について議論したと報じた。強い反対意見も出て結論には至らなかったが、高官は「議論は続いている」と話したという。

 議論は15日、安全保障関係の高官が集まる会議で行われた。政府高官は、米国が核実験を再開すれば、中国とロシアを交えた新たな核軍縮の枠組みづくりにも有利になると主張。一方、核兵器を管理するエネルギー省の国家核安全保障局(NNSA)などは強く反対したという。

 米国は92年の地下核実験を最後に核爆発を伴う核実験は停止した。しかし、トランプ政権は2018年2月の中期的な核戦略の指針「核戦略見直し」(NPR)で、中ロとの競争を念頭に「歴代政権は、核兵器や核施設などの必要な近代化を先送りしてきた」と批判し、核兵器の近代化や役割の拡大を表明した。

 米シンクタンク「軍備管理協会」のダリル・キンボール会長は「(実施すれば)かつてない核軍拡競争につながりかねない」と強い懸念を示した。(ワシントン=渡辺丘)