拡大する写真・図版美容師の吉原理佐さんが投稿した作品(ガモウ関西提供)

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 マスクに似合うヘアスタイル「マスクヘア」を、美容師たちが、写真や動画の投稿アプリ「インスタグラム」で発信している。新型コロナウイルスの感染防止に欠かせないマスクだが、ファッションの一部として受け入れ、新たな挑戦が始まっている。

拡大する写真・図版インスタに投稿された作品(ガモウ関西提供)

 企画したのは、美容室にヘアカラー剤やシャンプーなどを卸すガモウ関西(本社・京都市)だ。新型コロナの影響で来店客が激減するなか、取引先の美容師から「業界で連携し、家に居ながら美容を楽しんでもらえる発信ができないか」と相談を受けた。

 4月29日、インスタグラムに「@cut_together」のアカウントをつくり、投稿を呼びかけた。写真のほかに、可能ならテクニックや薬剤の解説、見ている人へのメッセージを文章や動画で付けてもらった。締め切りまでに800件以上の作品が寄せられた。著名な美容師7人が協力し、目に留まった作品には「ウェーブの質感素敵」「攻めましたね」などとコメントをした。

拡大する写真・図版インスタに投稿された作品(ガモウ関西提供)

 大阪市の美容室「CACH●(Eに´〈鋭アクセント〉付き、カシェ)」の吉原理佐さん(28)も投稿した一人だ。4月以降、来店客も終始マスクを着けたまま。日常生活も同じだ。ならばと、マスクをしていても可愛い髪形を考えるようになった。

 投稿作品は、コロナ禍で髪が伸びても美容室に行けない人の視点に立って、毛量が多くても可愛く見えるよう、髪を巻いて動きをつけた。前髪は目元ギリギリの位置にし、目が大きく見えるよう工夫した。

拡大する写真・図版インスタに投稿された作品(ガモウ関西提供)

 「マスクで顔の下半分が隠れると、顔が大きいといったコンプレックスも隠れるので、目元を強調し、かわいくしたかった。前髪を目元ギリギリにするだけだと、やぼったく見える人もいるので、髪の毛のすきまからおでこが見える感じにしました」と話した。

 企画について「一般の人も楽しめる形で広がり、美容室の垣根を越えたエネルギーを感じました。前向きな気持ちが伝わって欲しい」と期待する。

拡大する写真・図版インスタに投稿された作品(ガモウ関西提供)

 コメンテーターの一人、小松敦さん(60)は、美容師が技術力を競うコンテストの審査員を年間20件ほど務めるが、今年はほとんどが中止に。「インスタは技術の良い発表の場になっている。マスクが今後、ファッションの一部になるのは間違いない。投稿を見ていると、ヘアデザインの未来は明るいと感じます」と評価した。(鈴木洋和)