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 嬉野温泉の老舗「和多屋別荘」(小原嘉元社長)と「大村屋」(北川健太社長)が、企業誘致に取り組み始めた。誘致先は自分たちの旅館の部屋だ。新型コロナウイルスの影響などで苦しい経営を強いられる中、経営の柱に育てたいと意気込む。

 小原社長と北川社長によると、旅館にはバブル期の名残で、使われていない部屋が複数あるという。ここに企業を誘致したいと構想している。セールスポイントは「オフィスを設ける環境として総合的にこれに勝るものはない」(小原社長)。入り放題の温泉に加え、レストランや宿泊機能があり、商談や接待が可能だ。従業員の住居として、寮を貸し出すこともできるという。

 和多屋別荘では、4月からウェブ制作などを手がける東京の会社が入居し、業務を始めている。地元採用を含む社員2人が、通販サイト管理などの仕事をしている。月70万円の10年契約。小原社長は「リモートワークの典型のような形になった」と話す。北川社長も「高速道路近くにあり、福岡から1時間半、長崎空港から40分。数年後に新幹線も走る」と地の利もPRする。

 新型コロナの影響で、和多屋別荘は5月末まで閉館中。大村屋は、休息や療養を目的とした客のみを受け入れている。

 予期せぬ苦境に見舞われた状態だが、小原、北川社長とも「嬉野で成功モデルをつくって、全国に伝えたい」と熱意を込めている。(福岡泰雄)

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