[PR]

 新型コロナウイルスの感染の有無を調べるPCR検査をめぐり、千葉県が検査を外注する帰国者・接触者外来を設ける医療機関との契約を結んでいないことが分かった。厚生労働省は検査を迅速化させるため、一定の基準を満たす医療機関が保健所を介さず検査できるよう、3月、公的医療保険を適用していた。

 県は契約しなかった理由を「県の検査能力で十分に対応できるため」と説明する。しかし、医療機関側は「ピーク時は自前の検査で確定できれば、新型肺炎の患者としての治療を早く始められる可能性がある」と話す。厚労省は「適切な感染防止策がとられている医療機関が希望したら、必要な手続きを速やかに進めてほしい」としている。

 PCR検査は従来、県保健所などが全額公費で実施していた。しかし、感染が急速に拡大するなかで、感染症指定医療機関や帰国者・接触者外来がある医療機関の医師が必要だと判断しても、保健所が認めないため検査できない事例が相次いで指摘された。

 こうした状況を受け、厚労省は、適切な感染症対策が取られた医療機関であれば、保健所を介さずに、検査会社を使っても検査できるよう対象を広げた。患者負担をゼロにするため、県の管轄する保健所管内の医療機関が県と契約を結べば、患者負担分を県と国が折半できる仕組みにした。

 県が3月6日、県内の帰国者・接触者外来のある48医療機関に送った通知文では「県の検査能力を超えた場合等には、保険適用による行政検査を実施したい」と記載。県は電話で希望の有無を確認し、検査機器を持つ二つの医療機関と契約を交わしたが、検査会社に外注する方針の医療機関との契約を見送ったという。

 県が「検査能力を超えた場合」と限定したことについて、厚労省は「あらかじめ必要な人に対する検査体制を十分確保しておくことが望ましく、PCR検査体制の整備は保険適用による検査も含めて進めることが必要だ」と話す。

 今月10日、厚労省は「速やかに契約等の手続きを行うよう、お願いする」との通知を改めて全都道府県などに出した。通知を受け、県も今後、希望する医療機関と契約を進める方針に転換したという。(寺崎省子、上田雅文、古賀大己)

「検査したくても、全て保健所には回せない」

 「国の方針と違う。なぜ契約できないのか」

 5月上旬、千葉県内で帰国者・接触者外来を設置する病院の男性医師は、電話で県の担当者に詰め寄った。

 この病院は民間検査機関にPC…

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。

980円で月300本まで2種類の会員記事を読めるシンプルコースのお申し込みはこちら