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 信玄餅で知られる金精軒製菓(山梨県北杜市)が、疫病退散の言い伝えがある妖怪「アマビエ」をかたどった和菓子を作った。「かわいい」「食べるのがもったいない」……。SNS上で話題を呼んでいる。

 アマビエは江戸時代、肥後国(熊本県)の海で目撃されたとされる半人半魚の妖怪。疫病の発生を予言し、「自分の姿を写して人々に見せなさい」と告げたと伝わる。

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、3月ごろからSNSではアマビエの絵などの投稿が増え、それを見た同社職人の土見奈奈さん(45)が発案。白あんをピンクや水色などカラフルに色づけし、こしあんを包んで仕上げた。「上生菓子アマビエ様」と名付け、4月下旬から販売を始めている。

 同社は一方、新型コロナウイルスの影響で4月24日から時間を短縮して営業した後、5月2日からは一時、店舗を閉めた。

 ゴールデンウィーク(GW)期間中は県内限定で宅配サービスに取り組み、かしわ餅とのセットを家庭に届けた。反響もあり、5月末まで延長している。

 「人件費やガソリン代などで、もうけはない。でも、見てほっとしたり、甘い物を食べて穏やかな気持ちになったりしてもらえれば」。取締役の小野雅子さん(65)は、そう考えたそうだ。

 感染防止対策を施し、韮崎店は5月7日、台ケ原店は8日に、開店時間を短縮して営業を再開した。

 同社の1日あたりの売り上げはGWが1年で最も多い。今年の4月は前年と比べて60%減だった。

 が、再開後は「切れ目なくお客さんが来て驚いた」と小野さん。これまでに約2千個以上売れ、土見さんも「こんなに売れるとは。皆さんにかわいがってもらえてうれしい」。

 1個350円(税別)。電話(0551・35・2246)やホームページでも注文を受け付けている。(玉木祥子)

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